2006-04-29
■ [ネタ]「アルプス一万尺」に関するまとめ

たぶん誰もが知っている、「アルプス一万尺 小槍の上で アルペン踊りを さあ踊りましょ♪」の歌について。
- とりあえず、「小槍」を「子やぎ」だと思っている人が尋常じゃなく多い。
- なんとなくスイスのアルプスを連想してしまうが、実は日本の北アルプスの歌である。
- 小槍とは、槍ヶ岳の本ピーク(大槍という)のそばに聳える岩峰のこと。
- 一万尺は3,030m。小槍の高さも3,030m。
- 小槍の上はたたみ一畳ほどの狭さ。そこで踊るのは自殺行為である。
ここらへんまでは、登山者的には基礎知識のレベル。ここから本番。
アルプス一万尺の歌は、なんと29番まである。
こへだ(Burst Error)のつぶやき:続々・アルプス一万尺の謎に全歌詞あり。これが結構ひどい。
- 1-7番:ここらへんは童謡としても通用する。
- 8-14番:なぜか突然、モテない山男のぼやきに。
- 15-24番:ザイルとかハーケンとか、やけにむさくるしい。地名もまんま北アルプスだし。
- 25-27番:「花摘み」「キジ撃ち」は、排泄行為をさす登山界特有の隠語である(前者が女性版で後者が男性版)。
つまり、ここの部分は登山者の目には以下のように映る。
とくに27番は、「槍ヶ岳の山頂で小便をすれば、北に流れた部分は高瀬川を流れていき、南に流れた部分は梓川を流れていく」という意味の、山屋以外には決して理解できない奥深い歌である。
正直、スイスの美しい情景を想像しながらこの歌を歌っている子供たちが哀れでならない。
- 28-29番:最後の「まめで逢いましょ」は「達者で会いましょう」の意。
それにしてもこの歌詞、ぜんぜん山を知らない人のキジ、じゃなくって記事だから信用できるんだけど、もしこれを普通の山屋が書いていたら「またまた、そんなネタ話を」って思っちゃうな。それぐらいベタ。
さらにこのへんを知っておけば、アナタも「アルプス一万尺」博士!
- 曲自体は、もともとはアメリカの民謡である。参考:アルプス一万尺(ヤンキードゥードゥル)歌詞と解説
- 作詞者は不明とされる。ただし、京大山岳部の作という説が有力らしい。
- だが、よくよく調べてみると一部の歌詞は、「安曇節」という北アルプスの地元の歌からのパクったもののようだ。*1
あたりはそのまんまだし、
なんかも元の歌詞の面影が色濃く残っている。
悲惨なのは、やっぱりコイツだ。
元の歌詞はきれいな歌なんだがナー。
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